「拾芥抄」(しゅうがいしょう)

「拾芥抄」(しゅうがいしょう)
14世紀成立 刊 6冊 鷹見家歴史資料

 本書は、14世紀初頭の成立と推定される百科全書。展示箇所「大日本国図」には、行基の作になる旨が示されている。いわゆる「行基図(ぎょうきず)」を掲載した書籍。

ところで本図のように、楕円形に描いた国々をつなぐかたちの日本図を「行基図」という。行基図とは、奈良時代の僧、行基(668〜749)のつくった図という意で、その後、内容の正された官撰の日本図が作られていく中にあっても、江戸時代初期まで地図としての命脈を保った。

 こんにち江戸期以前の日本図の伝存がほとんど確認できない中、本書「拾芥抄」は、14世紀の行基図を知ることのできる資料として貴重。また、同書の慶長期の刊本は、刊行された行基図としてはもっとも古い。