「大日本分国輿地全図」
「大日本分国輿地全図」(だいにほんぶんこくよちぜんず)
明治10年刊 宮脇通赫 作  鷹見家歴史資料

 本図は、江戸時代を通して幕府秘蔵図とされていた伊能図が、明治以降、刊行図に利用された一例。著作者は、愛媛県出身の宮脇通赫で、図左下の凡例にあるとおり「猪能氏実測図(いのうしじっそくず)」を利用して内陸の情報を補填した図である。

 伊能図がはじめて刊行されたのは、維新の前年、慶応3年(1867)のことで、幕府開成所から出版された。その後、明治中期頃まで伊能図は実践的に活用されつづけたのである。