令和6年度熱中症予防講演会「熱中症に気をつけて」を実施しました!!

更新日:2024年07月04日

熱中症予防講演会を実施しました!!

令和6年5月30日(木曜日)に古河福祉の森会館にて熱中症予防講演会を開催いたしました。

講師には、大塚製薬株式会社 岩井武史様をお迎えし、「熱中症に気をつけて」と題して、熱中症とその予防方法について分かりやすくご講演いただきました。また併せて、今日から始める「カーボンニュートラル」と題して、身近な地球温暖化対策について、古河市環境課カーボンニュートラル推進室より紹介させていただきました。

当日は約80名の参加者をお迎えし、たいへん充実した講演会となりました。

参加者からは熱中症予防については、「日頃の高齢者見守り活動の参考になりました」「熱中症予防方法として、活動前に手のひらを冷やすことやアイススラリーなどの新しいことを教えていただきよかったです」、カーボンニュートラルについては、「今でもゴミの分別等に気をつけていたが、より注意してみます」「ひとりひとりの心がけが大切なので子どもも大人も協力したい」といった声が寄せられ、熱中症予防への意識が高まる貴重な講演会となりました。

令和6年度熱中症講演会大塚製薬

大塚製薬株式会社 岩井武史様によるご講演の様子

令和6年度熱中症予防講演会カーボンニュートラル

古河市環境課カーボンニュートラル推進室による取組紹介の様子

講演会での主な質問に関する回答

監修:大阪国際大学 人間科学部 名誉教授 井上芳光 先生より質問に関する回答

【質問1】

講演会資料7ページの「こんなひとは要注意」に関して『熱中症になったことのある人』が注意しなければいけないのはどうしてですか?

【回答1】

熱中症になったことがある人は、一般的には「体の熱を体外に放出するのが苦手な方」と思われます。つまり熱中症になりやすい要因(全身持久力の低い人,高齢者,子ども,肥満傾向の人,糖尿病などの基礎疾患を持つ人,体調の悪い人,睡眠不足など)をもっている人と言えます。
そのため、一度熱中症になったことがある人は、暑い日には注意が必要で、可能なら熱中症予防のために涼しい時期から少しづつ汗をかく習慣を身につけ、体の熱を放出しやすいように改善してみてはいかがでしょうか。

【質問2】

スポーツ時の子どもの水分補給(スポーツ飲料含む)量の目安は?

【回答2】

日本スポーツ協会では、熱中症予防のための水分補給量の目安として、スポーツ活動による体重減少が2 %を超えないことを挙げています。この体重減少は、発汗量と水分摂取量によってほぼ決定されます。例えば、夏の練習時の発汗量は、少年野球(11歳児(延べ48名)、WBGT31℃,練習時間3時間半)で1.50 L(1時間あたり0.43 L)、ミニバスケット(11-12歳児(延べ62名),BGT27.5℃,練習時間3時間半)で1.34L(1時間あたり0.38L)でした。この少年野球やミニバスケット時にスポーツ飲料を自由に補給させた場合、子どもは発汗量とほぼ同等の水分を補給しました。発汗量は運動強度、運動時間、環境条件(WBGT)、体格などの要因に大きく影響されますが、夏のスポーツ活動時における子どもの水分補給の目安としては、1時間あたり0.4 L程度になります。
ヒトは喉の渇き(口渇感)に応じて水分を補給します。スポーツ活動時において大人が発汗量の60〜80%を水分補給していたのに対し、子どもは上記のように発汗量と同等の水分を補給していたことから、子どもの口渇感が大人より劣っているとは考えられません。そのため、子どもの安全なスポーツ活動のためには,口渇感に応じて自由飲水ができるように指導し、その能力を磨いてあげることをお勧めします。