雪の殿さま土井利位

雪の殿さま土井利位(どいとしつら)
日本最初の雪の結晶観察図鑑『雪華図説』を刊行した土井利位は、江戸時代末の古河藩主・幕府老中でした。土井利位は、寛政元年(1789)5月、土井利徳(としなり)の四男として、刈谷(現愛知県刈谷市)に誕生しています。刈谷藩の土井家は、その始祖利勝の次男利長にはじまる分家でした。「部屋住」の身ゆえか、少年時代の利位を知る文書・記録といった手がかりは、今ではほとんど伝えられておりません。
嫡子でなかった利位に大きな転機が訪れたのは、彼の25歳のときでした。本家にあたる古河藩主土井利厚の養子に迎えられたのです。後に、雪の結晶研究や書画などに発揮される彼の豊かな学問・芸術への資質は、このときを境に開花することとなりました。
文政5年(1822)、34歳のとき、利位は、養父利厚の死去にともない古河藩8万石を襲封、以後、天保5年(1834)から同8年まで大坂城代を、同年京都所司、翌年には老中 と、幕府の要職を歴任しています。政治家としても、利位は、江戸幕府財政の立て直しなどに大きな功績をあげています。
嘉永元年(1848)7月2日病没、土井家菩提寺であった浅草誓願寺に葬られました(古河正定寺に土井家宝篋印塔)として改装。享年60歳。
会期 2023年1月5日(木曜日)~2月26日(日曜日)
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更新日:2023年02月14日