埋蔵文化財とは

更新日:2020年11月30日

地下にも文化財がいっぱい

古河市は、歴史的な文化遺産が多く残され、祖先の築いた歴史的・文化的環境が豊かで潤いのあるすばらしい街です。文化財を大きく二つに分類すると、地上と地下の文化財に分けられます。そのうち地下に埋もれたままになっている文化財を埋蔵文化財といいます。すべての文化財は、文化財保護法(昭和25年制定)という法律で保護されており、埋蔵文化財においても同様です。 文化財保護法第92条および93条に以下のように定義されています。

土地に埋蔵されている文化財をいい、貝塚、古墳その他埋蔵文化財を包蔵する土地を「周知の埋蔵文化財包蔵地」といいます。

貴重な文化財を守ろう

文化財保護法では、文化財は「貴重な国民的財産」であり、「公共のために大切に保存」し、「文化的活用」にも努めなければならないとしていますが、このことは埋蔵文化財の場合にもあてはまります。しかし、土地と結びついている文化財、不動産文化財と言われる埋蔵文化財は、開発行為の増大にともなって常に消滅の危機に瀕しています。国民共有の財産ともいえる埋蔵文化財は、一度破壊されたら二度と元に戻らないことからも、開発等による破壊を極力避けなければなりません。

古河市においても、これまで以上に埋蔵文化財の保護・活用を推進していきたいと考えています。そのため古河市教育委員会では、埋蔵文化財専門職員を採用して、遺跡の分布調査、試掘調査の実施、発掘調査の指導・監督、埋蔵文化財に関する啓蒙・広報活動等、埋蔵文化財行政の充実に努めています。

埋蔵文化財とは

駒塚古墳(中田)

埋蔵文化財とは、地下などに埋もれて、通常目にふれない状態にある文化財をいいます。私たちはこれらを通じて祖先の生活を知り、そこから他の歴史資料では得られない貴重で豊富な情報を引き出すこともできます。私たちにとっては将来に向けてより良い選択をしていく際の指針ともなりうる大切な意味を持っています。

埋蔵文化財には、大きく分けて集落跡・貝塚・古墳・古窯跡・寺院跡などの遺跡と、土器・石器・木器・金属器などの遺物とがあります。これらが地下に包蔵された土地のことを埋蔵文化財包蔵地といいます。市内ではすでに消滅したものも含めて397箇所の埋蔵文化財包蔵地が確認されています。

埋蔵文化財包蔵地は、現況では地表に土器片が散乱している程度で、実際に現地を歩いてみても、なかなかわかりづらいのが一般的です。古河市教育委員会では、その存在が一覧できる遺跡分布図の作成に取り組んでいます。特徴として、古河市は縄文時代には海進によって入り江が入り込んでいたため、多くの貝塚や集落の跡が丘陵地の斜面に残っています。 このようにして所在が明らかにされたものを、「周知の埋蔵文化財包蔵地」といい、これらの場所で土木工事等の開発行為を行う際には、文化財保護法により、あらかじめ届出等をすることが義務づけられています。また、どうしても遺跡の破壊が避けられない場合には、事前に発掘調査を実施することとされています。

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