雪の殿さま土井利位

土井利位著『雪華図説』天保3年(1832)刊

土井利位 著『雪華図説』天保3年(1832)刊

雪華図説見開き
展示概要

日本初の雪の結晶の観察図鑑『雪華図説』は幕末の古河藩藩主、土井利位(どい としつら)によって記されました。

古河藩藩主、また老中首座として幕政にかかわった利位は職務の傍ら、20年以上をかけて自ら雪の結晶を観察し、それを「雪華」と名付けました。この研究は江戸時代における自然科学の研究成果として評価されています。

利位によって記録された「雪華」は書物としての記録のみに留まらず、図案として広く民間へと流布していきます。利位の官位〈大炊頭(おおいのかみ)〉にちなんで「大炊模様」と呼びならわされ、絵画や工芸品、着物などへと取り入れられていきました。また、利位自身もこの文様を好み、書状や贈答品などに用いました。

本展示では『雪華図説』とともに、利位の人間性を感じさせる彼自身の手による書画、また記録された「雪華」がどのように人々に受容されていったのかを美術品・工芸品を通じて紹介します。

 

雪の結晶を観察する土井利位

雪の結晶を観察する土井利位(模型)

〈国指定重要文化財〉雪華文蒔絵印籠 (江戸後期・原羊遊斎制作・鷹見家歴史資料)

〈国指定重要文化財〉雪華文蒔絵印籠
(江戸後期・原羊遊斎制作・鷹見家歴史資料)

江戸の松名木尽 押上妙見の松 (江戸後期・渓斎英泉・古河歴史博物館所蔵)

江戸の松名木尽 押上妙見の松
(江戸後期・渓斎英泉・古河歴史博物館所蔵)