古河文学館 企画展・テーマ展
【新着】
展示室3 テーマ展「女帝の世紀~永井路子が描く古代史~」

歴史小説家・永井路子は、東洋初の女帝・推古帝から奈良朝の称徳帝までの約100年間、男帝・女帝の数が半々であったことに注目、女帝が単なる中継役ではなく、れっきとした国の大黒柱であった女帝の姿を描き出しました。また、古代社会における母系の血筋の問題にも鋭い視点をあて、とりわけ、蘇我氏と藤原氏の間に、母系をめぐる熾烈な権力争いがあったことを明らかにしています。
今展では、女性史の立場から古代史を描き直した、永井路子の真骨頂ともいえる作品の数々を紹介します。
(会期:2025年1月5日~2025年3月16日)
【新着】
展示室1 スポット展「文学としての刊本作品4」

昭和10年、「本の宝石」ともいえる本が登場しました。まず素材の吟味からはじまり、絵、話、印刷方法、装幀、函のすべてにおいてこだわりを持って作られた本・・・武井武雄の刊本作品です。これまで刊本作品については、その美術面から語られることがほとんどでしたが、オリジナルの話は実に面白く、文学性豊かなものも少なくありません。
今回のスポット展示は、刊本作品友の会会員だった永井路子氏から寄贈いただいた刊本作品とその関連資料の中から、昭和41年から43年までに刊出された作品について、物語の内容・文学性に注目しながら紹介したいと思います。併せて刊本作品専用の本箱「本の城」の一部も紹介します。
(会期:2025年1月5日~2025年4月23日)
展示室2 鷹見久太郎と絵雑誌『コドモノクニ』テーマ展示
「1ページの絵本の原画」

毎年実施している『コドモノクニ』の原画資料を活用した創作募集企画「1ページの絵本」。
今回の展示では、過去の「1ページの絵本」で選択候補作品として使用した原画33点の中から、大賞作品に使われた9点を展示、あわせて過去の大賞作品も紹介します。
(会期:2024年11月23日~2025年2月27日)
【終了しました】
2024年度 企画展「散文詩の巨人・粕谷栄市」(展示室3)

粕谷栄市氏(1934~)

詩集『楽園』と第42回現代詩人賞目録
企画展「散文詩の巨人・粕谷栄市」のチラシ (PDFファイル: 335.0KB)
処女詩集『世界の構造』で高見順賞を受賞して以来、一貫して散文形式の詩を書き続けてきた粕谷栄市氏。
幽明の境を自在に往き来する、あるいは、一見、現実にはあり得ない反世界を描いたような粕谷氏の作品について、かつて谷川俊太郎氏は「粕谷さんは生を詩に翻訳する」と評しました。
幻想的でありながら強烈に現実性を感じさせる、しかも本から飛び出し、言葉の壁となって読む者を圧倒するような迫力をもつ粕谷氏の作品は常に高い評価を受けてきました。
これまで刊行した8冊の詩集のうち、実に6冊が文学賞の対象となるなど、粕谷氏は現代詩壇を代表する詩人の一人といえますが、さらにまた、昨年10月には前作から10年ぶりとなる詩集『楽園』を刊行、第42回現代詩人賞を受賞しました。まさに「散文詩の巨人」というべき稀有な存在です。
本展では、古河生まれ古河育ち、そして現在も古河在住という、生粋の古河人でもある粕谷栄市氏の詩業と作品の数々を紹介します。圧倒的な粕谷詩の世界をご堪能いただければ幸いです。
(会期:2024年9月28日~2024年12月24日)
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更新日:2025年01月05日