宅地耐震化推進事業について

更新日:2020年11月30日

宅地耐震化推進事業について

1 宅地耐震化推進事業とは

平成7年の阪神・淡路大震災、平成16年の新潟県中越地震などでは、大規模に谷や沢を埋めた造成地や傾斜地に盛土した造成地が地震による大きな揺れによって、滑ったり崩れたりして多くの被害が発生しました。

国では、平成18年に宅地造成等規制法の一部改正を行い、大地震時に大規模な盛土の滑動崩落(盛土が滑ったり、崩れたりする現象・地すべり変動)を防止するために必要な調査や工事などの対策について支援する「宅地耐震化推進事業」を創設するとともに、「大規模盛土造成地の変動予測調査ガイドライン」や「宅地耐震工法選定ガイドライン」が策定されました

しかし、平成23年の東日本大震災では、多数の甚大な宅地被害が発生したことから、被災実態を分析して得られた知見や復旧事例を踏まえ、平成27年にガイドラインが修正されました。

同年、茨城県においても、前述のガイドラインに基づき、当県の特性を考慮し、全県的に統一して行うべき点を取りまとめた運用指針が策定されました。

このようなことから、当市においては平成27年度から2年間、「宅地耐震化推進事業」を実施いたしました。

2 大規模盛土造成地とは

盛土造成地のうち、次のいずれかに該当するものです。

(1)谷埋め型大規模盛土造成地 盛土の面積が3,000平方メートル以上のもの

(2)腹付け型大規模盛土造成地 盛土する前の地盤面の水平面に対する角度が20度以上で、かつ、盛土の高さが5メートル以上のもの

大規模盛土造成地

(上記イラストは国土交通省ホームページから抜粋したものです。)

3 当市の対応について

当市においては、「宅地耐震化推進事業」を推進するため、国土交通省が平成27年に改訂した「大規模盛土造成地の滑動崩落対策推進ガイドラインおよび同解説(以下「国のガイドラン」とします。)」に基づき、平成27年度および平成28年度で、市内全域から大規模盛土造成地を抽出し、それらの現状把握、変動予測(滑動崩落が生じるおそれがあるかどうかの確認)を行う「大規模盛土造成地の変動予測調査」を実施しました。

※ 国土交通省の「大規模盛土造成地の活動崩落対策推進ガイドラインおよび同解説について」(別ウインドウで開く)をご覧ください。

4 調査内容

(上記の図は、調査の流れを示したものです)

国のガイドラインに基づき、市内に大規模盛土造成地があるかどうか、および大規模盛土造成地がある場合、その盛土造成地が滑動崩落のおそれがある盛土かどうかの調査を次の内容にて行いました。

(1) 大規模盛土造成地の「抽出」(平成27年度実施)

新旧の地形図を重ね合わせ、また必要に応じて新旧の航空写真等の資料を使用し、大規模盛土造成地を抽出しました。

(2) 大規模盛土造成地の「現状把握」(平成28年度実施)

抽出した大規模盛土造成地において現地踏査を行い、盛土形態、地下水、盛土施工、地山、のり面、擁壁、宅地地盤等の変状の有無について盛土の現状を把握しました。 

(3) 大規模盛土造成地の「変動予測」(平成28年度実施)

盛土の現状を踏まえ、国のガイドラインに基づき当該大規模盛土造成地が滑動崩落するおそれがあるかどうか変動予測を行いました。

5 調査結果

市内全域から大規模盛土造成地を抽出し、その結果、市内には谷埋め型の大規模盛土造成地が6箇所ありました(市内には、腹付け型の大規模盛土造成地はありませんでした。)。

また、抽出した6箇所の大規模盛土造成地については、現場を調査し、現状把握と変動予測を行った結果、現状において顕著な変状がないことを確認しました。

したがって、地震により災害発生のおそれが切迫している大規模盛土造成地はないことが分かりました。

このため、変動予測調査(宅地耐震化推進事業)を終了します。

なお、今後国のガイドラインが改訂された場合、必要に応じて調査を再開することもあります。

※ 抽出した6箇所の大規模盛土造成地のおおまかな位置と規模は、下に添付された「古河市大規模盛土造成地マップ」をご覧ください。

6 大規模盛土造成地マップの作成・公表

大規模盛土造成地マップは、住民の皆さんに対し市内のどこに大規模盛土が存在するかを周知し、日頃から身近に存在するものであることを知っていただき、防災意識を高め、災害の未然防止や被害を最小限にすることを目的に作成し、公表するものです。

なお、このマップに記載されている大規模盛土造成地の位置と規模は、造成前後の新旧の地形図等を重ね合わせて作成したものであり、地形図の精度に誤差があるため、概ねの位置と規模を示したものになっております。

※ このマップに示された大規模盛土造成地内の土地ということで、新たな手続きが生じることもありませんし、条件が付くこともありません。

7 大切な我が家の宅地を守るために

大災害はいつ起こるか、わかりません。

そのため日頃から、大切な財産である宅地や近隣のがけ地、擁壁などに気を配り、点検をしておくことが重要です。

8 社会資本総合整備計画の作成、公表

大規模盛土造成地の変動予測調査を行うに当たり、社会資本総合整備計画を策定しております。

(1)計画の名称 古河市宅地耐震化推進事業(防災・安全)

(2)計画期間 平成27年度~平成28年度

(3)計画書等

9 社会資本総合整備計画の事後評価の公表

上記8において策定した「社会資本総合整備計画」に基づく事業が終了したので、事業の目標の達成状況について事後評価を行いました。その結果について公表します。
この記事に関するお問い合わせ先

古河市 建築指導課 
所在地:〒306-0198 茨城県古河市仁連2065番地
電話番号:0280-76-1511(代表)
ファックス:0280-76-1594
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