令和2年第4回古河市議会定例会「所信表明」(令和2年12月18日)

更新日:2020年11月30日

 令和2年第4回古河市議会定例会の開催にあたり、古河市長として2期目の市政運営について所信の一端を述べさせていただき、議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

 私は、11月29日執行の市長選挙において、多くの市民の皆さまからご支持をいただき、引き続き市政の舵取りを担わせていただくこととなりました。その職責の重さに、改めて身の引き締まる思いです。
 古河市をもっと良くしたい。もっともっと市民誰もが、ふるさと古河を誇りに想い、希望をもって暮らせる、そんなまちにしたい。このような想いを持って選挙に臨み、大きく2つのことを呼びかけてまいりました。
 1つ目は、現下のコロナ対策です。市民の命と生活を守る対策や児童生徒の学習支援、事業者の事業継続支援など様々な取組を進めていますが、追加対策に関しては、感染者数の急増に備え、何より今後とも医療提供体制やPCR検査体制を維持し、市民の命を守ることを最優先にすべきであり、貴重な財源はこうしたところにこそ、振り向けるべきであると訴えました。
 2つ目は、これからのまちづくりです。人口減少時代を迎え、都市の成長力を確保していくためには、さらなる産業の振興や新たな雇用の創出、若い世代を引き付ける魅力ある都市空間づくりを進めていく必要があります。こうした取組によって税収を増やし、これを子育て支援や福祉、教育、新しい政策の安定財源とすることで市の発展があると訴えました。
 このため、国や県と連携して新たな工業団地の造成に取り組むことや、民間事業者の知恵やノウハウの活用、事業進出といった多様な主体によるまちづくりの推進も併せて訴えてまいりました。
 そこで、2期目の市政運営では、まずこれらの大きな公約実現に向けて全力で取り組むとともに、第2.期基本計画で掲げる「まちに活力、人に安心、魅力あふれる都市づくり」を実現するため、新たなアプローチとして以下にお示しする6つの重点政策を組み入れながら、未来を見つめ、輝かしい古河市を創造してまいります。

子どもたちの未来のために

 1つ目は、「子育て支援・教育優先の古河づくり」です。
 安心して子どもを産み育て、子どもたちが健やかに成長できるよう、切れ目ない支援をさらに充実してまいります。また、多様な保育ニーズに応えて、様々な保育サービスを展開する民間の保育施設を支援することで、待機児童の解消と子育て支援サービスの底上げを図ります。
 市立小中学校では、英語教育をはじめとした確かな学力の向上への取組として、ICTを活用した楽しい授業を展開していきます。学びと育ちを重視し、子どもたちの可能性を広げるため、教職員のICT研修の充実によるスキルアップや、他の地域との連携などにより良好な教育環境を充実してまいります。

しなやかな産業基盤をつくるために

 2つ目は、「豊かさを実感できる古河づくり」です。
 県の支援制度である未来産業基盤強化プロジェクトを活用し、圏央道境古河インターチェンジの近接エリアを候補地として、新たな産業用地の創出に取り組みます。インターチェンジ周辺における企業の高い立地ニーズを背景にしたもので、県と連携し事業化を進めてまいります。
 また、若い世代を古河市に呼び込む施策として、暮らしやすさや市の魅力を発信するためのプロモーション活動に取り組みます。さらに、特産品のブランド化と販路拡大などのトップセールスを行い、市の活気と賑わいを創出するため、商業、工業、農業、観光の振興を充実させてまいります。

人生100年時代を安心して過ごすために

 3つ目は、「誰もが健康で活躍できる古河づくり」です。
 人生100年時代を見据え、住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、健康寿命の延伸とシニア世代が活躍できる環境づくりを推進します。特に、高齢期におけるフレイル対策については、栄養、運動、社会参加、この3つを高齢者の生活サイクルに組み入れた健康づくりの支援を行ってまいります。
 新型コロナウイルス感染症への不安が渦巻く中、地域の医療体制を守るため、引き続き医療機関への支援を行います。また、新しい生活様式に対応した検診体制等の予防医療の充実と、きめ細かい相談体制による健康づくりを支援してまいります。

市民の命を守るために

 4つ目は、「防災減災・安心安全の古河づくり」です。
 水害に対する備えとして、昨年の台風第19号での、市民の皆さまへの大規模な避難指示や、すべての指定避難所を開設した経験を踏まえ、個人ごとに災害時の行動計画を作成するマイタイムラインの一層の普及を推進してまいります。さらに、民間事業者との災害協定の締結による避難所の確保に努めていき、避難力の強化を図ってまいります。
 また、利根川、渡良瀬川の堤防強化につきましては、引き続き、関係する自治体と協調して国に対する要望活動を進めてまいります。さらに、「流域治水プロジェクト」により、国や県、自治体で連携し、流域全体で水害を軽減させるための治水対策と併せて、総合的な防災・減災対策を強力に推進してまいります。

住み続けたい都市とするために

 5つ目は、「市民が誇りを持てる古河づくり」です。
 地区コミュニティごとに地域の特色にあったコミュニティ活動を支援し、地域住民が主体である市民参加のまちづくりを推進してまいります。さらに、市民協働による魅力発信イベントの開催等により、皆さまの地域への愛着がまちの活力へとつながるような新たな取組を進めてまいります。
 また、古河市で育つ子どもたち「古河っ子」の郷土愛を養うとともに、市民文化の創造と伝統文化の継承を図ることで、市民の誇りと一体感の醸成に繋げてまいります。

県西の発展を牽引する都市とするために

 6つ目は、「県西の中心都市にふさわしい古河づくり」です。
 県西の発展を牽引していく都市づくりを進める上で、文化交流拠点の形成が必要です。交通条件や立地特性に恵まれた古河駅東部土地区画整理事業地内には、労働基準監督署や公共職業安定所の立地が決まっており、今後さらに保健所などの立地を誘導するなどして拠点性を高めてまいります。市民の皆さまのご意見を聞きながら、様々な可能性を検討してまいります。
 また、11月12日に住友商事株式会社と包括的な連携協力によるまちづくりの推進に関する協定を締結したところです。古河市が目指す「華のある都市(まち)古河」を実現するため、民間事業者の力と知恵を借りながら、地方創生に向けた持続可能な施策の推進を図ってまいります。

おわりに

 これから始まる新たな4年間は、この古河市が将来に向かい持続的かつ発展的な成長を遂げるために大変重要な期間であります。市民の皆さまの今だけでなく未来の安心も守るためには、新時代へ挑戦するための政策を効果的に実施しなければなりません。
 そして、その実現に向け、市民の皆さま、国や県の関係者、民間事業者などのあらゆる力を総動員し、着実に市政を前へ進めてまいる決意を新たにしたところであります。未来を見つめ「輝く古河市」を創造するために、市民の皆さまに信頼される古河市を、職員と共につくることをお約束いたします。
 結びに、改めて議員各位並びに市民の皆さまの、なお一層のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、2期目の市長就任にあたっての所信表明とさせていただきます。

 令和2年12月18日

 古河市長 針 谷 力

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