平成30年第3回古河市議会定例会「市長報告」(平成30年8月30日)

更新日:2020年11月30日

 平成30年第3回古河市議会定例会の開催にあたり、市における主要な施策及び事業の執行状況等について、ご報告いたします。

はじめに

 まず、6月中旬に発生した大阪府北部を震源とする地震及び7月上旬に発生した西日本を中心とした豪雨災害により、お亡くなりになられた多くの方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。
 この相次ぐ災害により、被災地では多くの人命が失われ、また、広い範囲で都市機能が深刻なダメージを負うなど、あらためて自然の猛威を痛感するとともに、災害発生時において行政が担うべき役割の重要性を再認識したところです。
 古河市では、これまでに経験した災害や今後起こりうる災害の想定をもとに、洪水・道路冠水ハザードマップの作成、水防計画や業務継続計画の策定など、まちの安心安全のための施策を進めてまいりました。市民の皆さまにおかれましても、災害発生時においてご自分やご家族の命を守ることを第一として、各ご家庭での防災意識の向上にお努めくださいますようお願い申し上げます。
 さて、平成30年度も半ばとなり、議員各位ならびに市民の皆さまのご理解とご協力により、多くの施策が着実に進行しております。
 それでは、以下、第2次古河市総合計画の施策体系に沿って、主要な施策等の実施状況及び進捗状況について、ご報告させていただきます。

1 市民協働について

 地区コミュニティについて、現在、市内20地区のうち17地区において組織が設立されています。本年も7月から9月にかけて、各地区において、市のコミュニティ活動助成金を活用した様々なイベントが開催されるなど、地域の一体化に資する多くの取組が進められています。
 また、コミュニティ組織が未設立の3地区については、5月から順次座談会を実施しており、住民の皆さまに地区コミュニティの必要性をご理解いただいた上での、組織の設立を目指しています。
 7月8日にとねミドリ館において「古河市国際交流協会創立10周年記念式典・講演会」が開催されました。市内外から約250名もの参加があり、記念式典では、長年協会にご協力をいただいている法人会員や賛助会員の皆さまに対して感謝状が贈呈されました。また、記念講演会では、スリランカ出身の大学教授でタレントでもある「にしゃんた」氏から大変ユニークなご講演をいただき、会場は大いに盛り上がりを見せました。
 7月18日に古河市男女共同参画推進会議の委員と市職員の計86名を対象に「ワーク・ライフ・バランス研修会」を開催し、職場での働き方や家庭での家事分担を見直す機会を提供しました。引き続き、家庭生活における男女共同参画の促進や、仕事と家庭の調和が取れた生活の実現を支援します。
 若年層の視点による「今の古河市」の魅力や課題を把握し、市政運営に積極的に反映させるため、10月にお休み処坂長において、今年度に新成人となる若者と私自らが参加するまちづくり懇談会を開催します。今後も、様々な年代の皆さまのご意見を伺う機会を設けることを予定しています。

2 健康福祉について

 障がい者の社会参加と交流の場を提供することを目的として、7月21日と8月25日に古河福祉の森会館において「古河市障がい者スポーツ教室」を開催しました。今後も、9月から来年2月にかけて同教室の開催を予定しており、平成31年度に開催される全国障害者スポーツ大会「いきいき茨城ゆめ大会」に向けた機運の醸成を図ります。
 保育士等の人材を確保するため、7月22日に、はなももプラザにおいて、市内の民間保育園団体及び民間幼稚園団体が主催し、古河市が後援した「古河市保育士・幼稚園教諭 就活応援セミナー」が初めて開催されました。このセミナーでは、出展者によるそれぞれの特色や職場環境の紹介等が行われ、市内に勤務する保育士や幼稚園教諭と参加者との交流も図られました。
 児童の発達支援のための放課後等デイサービス事業について、10月の事業開始を目指し、現在、新たに雇用した保育士や作業療法士への研修を行っています。このような就学後の児童への療育支援を実施することで、さらなる児童発達支援体制の充実や療育の質の向上を図ります。
 8月24日と28日に、私自らが100歳以上の方を訪問し、敬老祝金を贈呈させていただきました。9月には、77歳到達者と88歳到達者の皆さまにも贈呈させていただく予定です。
 介護保険事業計画について、平成29年度に3年に1度の改正を行ったことから、今年度、その改正内容を反映した平成30年度から32年度までの介護保険パンフレットを作成しました。このパンフレットについては、広報古河8月号の配布に合わせて全戸に配布したところです。

3 教育文化について

 6月中旬に発生した大阪府北部地震によるブロック塀の倒壊事故を受け、市立小中学校の全てのブロック塀等の調査を実施したところ、32校中19校において改修の必要があることが判明しました。早急な対応が必要なものについては、補正予算の専決処分をさせていただき、改修工事を進めています。
 市民の学習活動を支援するための古河市民大学について、7月7日に古河福祉の森会館において「災害発生後72時間を生き延びるために」をテーマとした防災講座を開催しました。83名の参加により避難所運営ゲームや非常食体験などの実践的な学習が行われました。
 7月31日と8月24日に、小学校3年生から6年生までを対象とした、「古河市イングリッシュキャンプ」をネーブルパークにおいて実施しました。学校の授業とは異なる環境で「生きた英語」に触れることで、子どもたちのコミュニケーション能力や国際的感覚が育まれたものと考えます。
 三和地域交流センターについて、本年3月に建物の本体工事が完了し、6月の市議会定例会において施設の設置及び管理に関する条例の議決をいただいたところです。また、この施設の愛称について、市民の皆さまからご応募をいただいた中から、愛称選考委員会において「コスモスプラザ」に決定しました。引き続き10月23日の竣工式典、11月1日の施設開館に向けた準備を進めます。
 茨城国体の開催までおよそ1年となり、県内各地でリハーサル大会が実施されています。古河市では9月2日に、はなもも体育館でリハーサル大会として第3回古河市綱引フェスティバルを開催します。市内外のチームに加え、スポーツ少年団からの参加も募り、大会を盛り上げるとともに、実際に大会運営を確認することで、来年の本大会の成功に繋げたいものと考えています。市民の皆さまもぜひ会場にお越しください。

4 産業労働について

 道の駅「まくらがの里こが」は、本年7月で開業5周年を迎えました。これを記念して、7月7日から16日にかけて、オープン5周年祭と題し、「マグロの解体ショー」や若手農家による「地産地消販売」などを開催し、道の駅の新たな魅力を伝えることができました。
 市の農産物について、7月20日に茨城県の銘柄産地指定に係る審査が行われ、「バラ」が花き銘柄産地の再指定を、新たに「長ナス」が青果物銘柄推進産地の指定を受けました。引き続き、市の農産物の更なるブランド化を目指し、他の地域に負けない産地の確立と市場の確保を推進します。
 7月21日に酒井蔵・富岡蔵において第12回古河マルシェ「肉祭り」を開催しました。「古河市産の常陸牛やローズポークを食べよう」をテーマに、地元の肉料理店を中心に出店いただき、多くの来場者で賑わいました。
 8月4日に開催した第13回古河花火大会は、天候にも恵まれ、大変多くの皆さまにご来場いただきました。目玉である三尺玉は圧倒的なスケールで花開き、絶え間ない歓声の中、2万発の花火が古河の夜空を彩りました。古河の花火は年々知名度が向上しており、ご協賛いただいた多くの皆さまに大きな感謝を申し上げます。
 また、花火大会翌日の早朝には、会場の河川敷において、市民の皆さまや事業所等の皆さま、計2,738名のご協力により清掃活動を実施していただき、多くの散乱ごみを回収することができました。
 新たな観光資源の創出として進めている「ハナモモ」によるアロマの開発について、成分分析を経て5月にサンプルが完成し、6月には中間報告会を実施しました。今後は、分析結果を踏まえ、具体的な商品や販売戦略などを検討し、来年度の商品化を目指しています。

5 生活環境について

 水防意識の向上を目的に、利根川及び渡良瀬川沿いの行政自治会を対象として、7月までに水防説明会を5地区で実施しました。自分の身は自分で守ることを第一に、市が発令する避難情報の種類や災害時の行動を時系列で示したタイムラインの有効性等について説明を行い、洪水被害が予想される場合の早めの避難行動を呼びかけました。
 地震発生時に避難所となる建築物の余震による倒壊や外壁落下等の危険性を判定し、早急に避難所を開設できるよう、平成29年10月に茨城県建築士会古河さしま支部と「地震災害における避難所等の応急危険度判定に関する協定」を締結しており、現在、協定内容の実施に向けたマニュアル整備等の協議を進めています。
 公共下水道の維持管理について、下水処理施設や管路の老朽化等により年々下水道施設に対する維持管理コストが増大しています。下水道施設を包括的に捉えることで効率的な維持管理を実施し、公共下水道サービスを継続して提供するため、現在、下水道ストックマネジメント計画の策定を進めています。
 安全で安定的な水道水の供給のため、特に強度が低い石綿セメント管から耐震性に優れた管への更新を進めています。7月末現在において、古河地区で2,024m、総和地区で1,488mの工事を発注したところです。引き続き、安全で強靭な水道施設の維持管理に努めます。

6 都市基盤について

 新4号国道と圏央道境古河インターチェンジを結ぶ国道354号古河境バイパスの整備が、新たに国の補助事業として採択されました。今後、圏央道の4車線化等の進捗により周辺地域の交通量の増加が見込まれるため、さらなる整備促進に向けて古河市と境町との期成同盟会を設立し、国土交通省や関係機関等への要望活動を進める予定です。
 (仮称)南古河新駅設置について、昨年度実施した基礎調査の結果をお示しするため、5月から7月にかけて計8回の報告会を開催しました。約260名の周辺住民の皆さまにご参加いただき、意見交換においては、新駅設置に対する様々な意見を頂戴することができました。
 仁連工業団地の整備について、本定例会において調整池の工事請負契約の締結に関する議案を上程しているところです。引き続き、工業団地予定地の伐採、整地等の関係工事を着実に進め、立地ポテンシャルを活かした企業誘致に努めます。
 身近な生活道路の整備について、7月末現在で、道路新設改良工事14路線、舗装補修工事6路線、道路補修工事7路線を発注し、用地取得6路線の契約を締結しました。今後も、安全で快適な生活道路の整備や維持管理に取り組みます。
 古河駅東部土地区画整理事業について、大画地の保留地を住宅モデル街区として、この6月に一般競争入札により売却しました。その他の保留地についても、積極的に販売を促進し、区画整理事業の財源確保に努めます。また、区画整理事業地内の西牛谷辺見線については、10月にも国道125号から旭町今泉線までの区間を暫定2車線として供用開始する予定です。

7 行財政について

 市のホームページにおいて、これまでインターネット放送局として様々な行政情報やイベントの様子などの動画を配信していましたが、このほどホームページのリニューアルに合わせてウェブページの名称を「コガドウガ」に変更したところです。今後もさらに市の魅力や皆さまに興味を持っていただける動画を随時配信する予定です。

むすびに

 以上、現在実施している事業等についてご報告させていただきました。市政運営にあたりましては、市民の皆さまに古河市の現状と課題を正確にお伝えした上で、「対話」を重視し様々な機会を通してまちづくりに対する議論を深めてまいります。その一環として、9月下旬から開催する「市長と語ろう まちづくり」において、今年度は「防災」をテーマに市民の皆さまと意見交換を実施する予定であります。
 議員各位をはじめ、市民の皆さまのより一層のご理解とご協力をお願い申し上げ、市長報告とさせていただきます。

 平成30年8月30日

 古河市長 針 谷 力

この記事に関するお問い合わせ先

古河市 企画課 
所在地:〒306-0291 茨城県古河市下大野2248番地
電話番号:0280-92-3111(代表)
ファクス:0280-92-3088

企画課へのお問い合わせ