ぬり絵~霊獣・白澤(はくたく)~解説付き

更新日:2020年11月30日

白澤(はくたく)とは?

白澤は古代中国の瑞獣・霊獣。本来は、額に一つの角があるものとして、漢の時代の本の中に登場します。日本では平安時代には、言語をよくし、万物についてよく知っているとされ、知識人のあいだでは、有徳の王者の世にあらわれるという逸話とともに知られていたようです。

白澤之図

白澤之図(『旅行用心集』より)

江戸時代後期、白澤は、姿に「件」、性格に「獏」など多くの要素を取り入れて、ひとびとのあいだでもてはやされます。よく知られているものは、おおかた人面牛身で、顔と両脇腹にそれぞれ三ずつのあわせて九つの眼を持ち、頭と背に角が六本生えているといったものです。

このぬり絵は、いくつかパターン化されたひとつ、『旅行用心集』という旅の手引き書で紹介されているものをモデルにしています。そこでは、この図を懐中にすれば、山海の災難と病魔から身を守るものとして、旅の安全を願うために信仰されていたようです。また、白澤は、邪悪なものから身を守るものとされつつも、流行病除けに対する信仰へ派生しました。安政 5 年(1858)に蔓延した、いわゆる安政コレラ流行のときには、「白澤之図」と題した瓦版が発行され、この絵を枕に添えて寝ると、悪い夢を見ずに、邪気を避ける効能があるとして、転じて、流行したコレラに効能があるとされたのでした。

病魔を退散!白澤ぬり絵

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白澤

ぬり絵(色塗り前)

色塗り後

ぬり絵(色塗り後)

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